PHSはなぜ終了したのか
- 涼 徳富
- 1月1日
- 読了時間: 3分
かつて病院や工場などの構内通信で広く使われていた PHS。長年にわたり、医療現場の内線電話を支えてきた存在ですが、公衆PHSサービスは2023年3月に終了しました。
本記事では、PHSがなぜ終了に至ったのか、その背景と、通信技術の時代変化を整理します。
1990年代、PHSが全盛期だった時代
1990年代、PHSは
病院
工場
フィス
などの構内通信を中心に、広く利用されていました。
小型で扱いやすく、音声通話に特化したPHSは、当時、病院や工場をはじめとするさまざまな現場で、非常に便利な通信手段として活用されていました。
PHSが登場する以前、現場で使える電話は主に固定電話のみでした。有線接続のため、電話ができる場所は限られており、移動しながら通話することはできませんでした。
PHSの導入により、現場のスタッフは歩きながら、作業をしながら通話ができるようになり、業務のスピードや連携が大きく向上しました。
その結果、PHSは当時の人々にとって業務効率の改善や働き方の変化、生産性向上に大きく貢献した通信手段だったと言えるでしょう。
通信技術は2Gから4G/5Gの時代へ
その後、通信技術は大きく進化します。
PHSからガラケー(携帯電話)、そして スマートフォン へと、通信の主役は次第に移り変わっていきました。
スマートフォンの普及により、
音声通話
メール
データ通信
アプリ利用
といった 多機能な通信 が当たり前の時代になります。
一方、PHSは音声通話専用の2G世代の通信技術であり、時代の変化に対応することが難しくなっていきました。

利用者減少と、公衆PHSサービスの終了
時代の変化とともにPHSの利用者は減少し、採算面の課題も大きくなりました。
その結果、2023年3月をもって公衆PHSサービスは終了しました。
この流れは日本国内に限ったものではなく、海外においてもPHSサービスはすでに終了しています。
公衆PHSサービスの終了に先立ち、PHS端末や基地局の 製造数は年々縮小してきました。
現在では、
新品端末の入手が難しい
価格が上昇している
修理部品がなく、修理できない
といったケースも増えています。
2025年現在、PHS端末は1台あたり約6万円で販売されているとされています。これは、多くのAndroidスマートフォンよりも高価な水準です。
端末の流通量や製造数が限られていることから、価格面でもPHSを継続して利用することが、現実的に難しくなりつつある状況と言えるでしょう。
PHSからスマートフォンへ進化する院内通信
PHSからスマートフォンへの置き換えは、単なる電話機の更新にとどまりません。
スマートフォンアプリを活用することで、通話だけでなく、情報共有や連携のスピードが向上し、病院の業務に新たな効率化をもたらします。





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